スペシャルサイトVol.1

PLAY! Interview

Interview with Illustrator

「Play! Fujisawa Project」のコンセプトイラストを手がける現代絵師・山下良平さん。
”躍動”をテーマとした作風は、ハウスマガジン「Tarzan」の表紙をはじめ
「ブリジストン」展示会バナーイラストに起用されるなど、各種方面で高く評価されています。
ここでは特別に、”躍動”を産み出した原点から、「Play! Fujisawa Project」用に描いた作品の紹介まで、たっぷりと語って頂きました。

ライフワークである“躍動”をテーマにした作品で、
たくさんの人たちに、“希望”を届けていきたい。

“躍動”というテーマで描く理由。
その原点は、学生時代の陸上に。

“躍動”というテーマで現在作品を作り続けている理由ですが、実は最初は自分でそれを意識して描いていたわけではなかったんです。もし、原点があるとすれば、学生時代かもしれません。意外と思われますが、中学、高校時代は陸上部に所属していて、短距離をやっていたんです。当時は文化的というよりも、体育系の活動の方が多かったんですね。でも、その頃に運動に熱心だったことも、躍動の原点のひとつだったのかなと思うこともあります。

当時は、絵を描いたり、手先を使うのは好きだったんですが、美術部とかには入らずに、陸上、陸上の毎日だったんです。まあ、その中で、時間が空いてる時に好きな絵を描いたりとか、プラモを作ったりとかは好きでしたが。
それで、大学は映画とか映像が好きだったので、九州の芸術工科大学に入学して映像学を学んだんです。そこでは、映画研究部に入って、学生時代の4年間はビデオカメラを持って駆け回るような活動をしていました。それも、“躍動”につながる一つの影響かもしれません。ひとつの絵が映画のワンシーンのように、視点も動いている、止まっている人がいない感じ。おそらく、それは4年間映像を学んだ影響が強いんじゃないかと思うんです。映像をつくることは、仕事にはならなかったんですけども、結果的には絵の方でそれを活かせたのかなという感じですね。

大学卒業後も、イラストや映像の道に進むことはなく、五年間は図書館で働いていました。そこで映像資料を収集しては、市民の方に提供するというサービスをしていたんです。ここでの5年間というのは実はその後に大きな影響があって、自分の中への蓄積もありましたし、Macを使ったコンピューターの操作などもここで覚えました。

自分の描きたいものとの
葛藤、
作品づくりを
模索した20代。

イラストに関しては、学生時代の終わり頃に路上アーティストをやったりして続けてはいたんです。九州の天神の路上で似顔絵を書いて、売ってたりして。そこで初めて、絵を書いてお金をもらうという経験をしたんですね。だから、いつか絵で仕事をしたいという思いは心の中にはずっとあったんです。

その後、28歳で横浜の星川に引越して、似顔絵描きのアルバイトも始めたんです。横浜のコスモワールドにお店があったんですが、やはり観光地なんで売れるんですね。いわゆる似顔絵ブームの走りで、一日中描いてる感じでした。かなり忙しかったので、自分の好きな作品を描く時間はないので、結構ハードな毎日でした。

それで、30代になって、一旦立ち止まって自分を見つめ直したんです。そこで、自分の書きたいものにフォーカスして、絵を描いてみようと思って、しばらく何ヶ月間か描きたいものだけを描いたんです。それが結構な数で、その作品をウェブにアップしたら、僕の絵は躍動感がすごいとか、国内海外からも結構いい評価をもらうようになったんですね。そこで、自分でも、“躍動”というのが、自分のオリジナリティとか強みなのかなと意識するようになりました。

大きな転機は、2008年に大阪のFM802主催のアーティストオーディションがあって、そこに応募したんです。そこに通過してから、ナイキやソニーなど大きな企業とコラボした作品づくりもできるようになりました。その後はそういう商業的な仕事をしながらも、個展も精力的に活動して、よりアーティスト的な仕事の比重が大きくなっています。

作品づくりのモチーフは、
人の動き。
藤沢に暮らして、
海にも惹かれる毎日。

僕の作品のモチーフは、自身がアスリートをしていたのもあって、人の動きというものに心を動かされるんです。2020年はオリンピックのセーリングチームのビジュアルづくりの受注もありましたし、藤沢にアトリエを移してから、作品に海のモチーフも増えてきましたね。

藤沢に来て思ったのは、住んでみると横浜に比べて時間のリズムが違うように感じます。横浜に比べて、藤沢はゆっくり毎日を楽しめる気分になりますね。
僕も、引地川沿いを毎日散歩しているんですが、往復で7kmくらいですかね。海まで行って、江の島を眺めたりして、軽い運動になってます。これは、確実に作品づくりに良い影響を与えていると思います。
藤沢は、文化的にも豊かで、おいしいパン屋さんなどローカルないいお店が多くて、そこも魅力ですね。
休日は、趣味の愛車に乗って、妻と二人で伊豆方面にもドライブすると、とてもリフレッシュになります。

今の時代、簡単にインスタとかネットで作品が鑑賞できると思うんですけど、原画を見ないと本当の良さは分からないと思うんです。だから、僕の作品作りへのこだわりは、原画の質感とかザラザラ感が伝わるような描き方を大切にしているんです。実際に、原画を見てみたいと思われる作品を描きたいですね。

そして、僕の作品づくりは、絵を実際に描く時間は10日くらいなんですが、その前の考える時間がすごくあって、長いもので一年くらい考えたりします。逆に個展なんかは、ある時期に集中して描く作業に入りますが、描いてるときに次々とアイデアが湧いてきたりもします。脳が活性化するというか、描いてるときはスポーツしている状態に近いかもしれませんね。そういう時に思い浮かんだビジュアルって、結構シンプルにかっこよかったりするんですよね。

絵がつないでくれた人との出会い。
これからも、希望を届ける作品を。

僕にとって、絵は自分を救ってきてくれたものだと思うんです。絵を描くことで、思いもよらない人や出会いにつながっていく。最近では、ショートフィルム制作に絵のスーパーバイザーとして参加することがあって、もともと映画に憧れがあったので、映画に 関わりたいと思っていたことが実現したのはうれしいですね。
また今度は、9月に代官山で個展があります。題名は「HOPE」。躍動の瞬間を描いた僕の作品には強い生命力と同時に一瞬で終わりゆく哀しみも存在しています。
儚いものだと分かっていてもその瞬間が永遠であってほしいという希望を込めてこのタイトル「HOPE」を付けました。そして現在のコロナで大変な状況の中で、僕も人と会えない時間の中で作品づくりをしていて、自分自身も大きな孤独感を感じることがありました。でもその中で、希望を忘れずに描き続けたということも題名を「HOPE」にしたもうひとつの理由です。見る人にも希望を与えられるような個展にしたいと 思い、ひとつひとつ力を込めて描いたので、ぜひ来ていただきたいと思います。
(掲載の内容は、2020年7月取材時点のものです)

『ROAD TO PLAYGROUND』

中心が物件でその期待感にみんなが集まってくる。
明るい藤沢のイメージ、全体的にカラフルに仕上げました。

『TRIANGULAR FOREST』

現地から眺めた奥田三角公園のイメージ。木の存在感を大きく、
そこから漏れる光をきれいにリアルに描写しました。

『BY THE SEA ENOSHIMA』

江の島の存在感、光と雲の存在感、自分が映像的にこだわりがあるので、
とくに光の表情に力を込めた作品です。

『MATSURI FUJISAWA』

もともと群衆の絵が好きで、うねるようなパワーを描きました。
人の勢いや迫力を見ていただきたいですね。

Profile about illustmaster | RYOHEI YAMASHITA

「躍動」を一貫したテーマに作品を制作。マガジンハウス「Tarzan」 表紙をはじめ、ナイキなどスポーツやアスリートに特化したビジュアル作成、音楽フェス「SUMMER SONIC」でのライブ・ペインティング、横浜マラソン公式ビジュアル作成などを手がける。2010年に自身のアートブランド「LIKE A ROLLING STONE」を立ち上げ作品の発表、販売を行う。2015年、大阪で開催されたアートフェア「UNKNOWN ASIA」では「イープラス賞」を受賞しエンタメ系現代絵師としての道を開拓中である。

東京個展「HOPE」2020年9月開催。代官山スピークフォースペースでの開催が決まりました。

9月19日(土)-27日(日) | SPEAK FOR SPACE

東京個展「HOPE」(2020年9月開催)

個展タイトルは「HOPE」。 躍動を軸としたオリジナル作品に加え、
Tarzan、瞬足などのコマーシャルアートのオリジナル原画、
人物ドローイング作品などを展示販売いたします。
それぞれの作品の中に潜むHOPEをぜひ見つけていただければと思います。

※掲載のイラスト『ROAD TO PLAYGROUND』は本プロジェクトおよび周辺施設等を概念的に表現したもので、本プロジェクトと周辺施設等との距離・位置関係および周辺施設等の大きさ・形状・色・周辺施設同士の位置関係等は実際とは異なります。※周辺環境は将来にわたり保証されるものではございません。
※掲載のイラスト『TRIANGULAR FOREST』は「奥田三角公園(約100m)」を概念的に表現したもので、公園の広さ、形状、高低差および樹木の高さ、色、本数等は実際とは異なります。また、公園と本プロジェクトおよび周辺施設等との距離・位置関係、各施設の高さ、大きさ、形状、色等は実際とは異なります。※周辺環境は将来にわたり保証されるものではございません。
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